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行動で愛を証明しよう

出版倫理と性表現について女性読者の立場から考えています。性暴力・DV反対!もっと日本が結婚・子育てしやすい国になりますように。

悪書を作る側の論理

宮台真司批判ですが、あんまり長時間考えていたら疲れちゃったので、今日は『ラブライブ』について、ツイッターで議論をしていました。

私は『ラブライブ』は見ていないんです。お好きな方によると、それほど性搾取的な内容ではなく、普通の青春ものらしいのです(不勉強で申し訳ありません)。

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「読んでから批判してほしい」「内容を見てから批判してほしい」というロジックがありますよね。それについてここ数日、考えていました。男女の労働格差の問題なのですが、女性は忙しいです。特に子育てしているママだと多忙です。

しかし娯楽、特に性表現というのは作り手も受け手も時間があることを前提にしています。「恋愛工学」の問題に関わり始めて、まず困ったのはそれなんです。こちらはお金も暇もないんです。

作品を「観賞する」+「批評する」ということをしようとすると、2倍時間がかかって、負荷が大きすぎるのです。表現規制反対派、すなわち悪書を作る側・買い支える側の論理というのは有閑です。みんな時間があるだろうと思って、それを前提にしている。しかし実際はマンパワー的に不可能です。これから少子高齢化が進んで、ますます我々現役世代の女性は忙しくなるはずなんです。

私みたいな一般女性の立場だと、供給側に節度を求めたいんです。例えばジャンプだったら、誌面の9割は勧善懲悪の物語で、性搾取的な話は1割程度に収めるとか、なんらかバランスを考えてほしいんです。しかし供給側が市場原理一辺倒で、そういう話がまったく出てこないんです。

tsunamiwaste2016.hatenablog.com

いま非婚化・少子化がものすごい勢いで進行していて、私は婚活をしていて「コンテンツ産業邪魔だな」と感じるんです。草食系男子が中年童貞になっていて、もう行き場がない。

90年代に活字離れが数字に表れ始めて、IT革命で出版社の業務は軽減したはずで、現在は不動産を持っている出版社はそれで延命していますが、体力のない出版社はバタバタ倒れています。エログロナンセンスや不動産で延命できている部分を差し引いて考えれば、マーケットからはもっと厳しい回答が突きつけられているはずなんです。消費者はもっとシビアな品質を求めているのですが、それに対して作り手の危機感が希薄なのが気になっています。

マーケット(消費者・読者)からはとうに戦力外通告を受けていて、原点に返って頂きたいのに、全くその気配がないんです。資本主義としては健全ではないです。

差別表現を巡る過去の抗議事件を振り返りますと、例えば皇族に対して不敬な表現を使うと、嶋中事件や野村秋介事件のように、右翼が動きます。ユダヤ人差別ですとサイモン・ヴィーゼンタール・センターが抗議します。筒井康隆さんの『無人警察』では患者団体が抗議しました。同和差別のときは解同が動きます。

しかし性表現はどうでしょうか? 性表現だとお上です。チャタレイ夫人のように、警察が著者と出版社を捕まえます。しかし近年はわいせつ物に対する社会の目は緩くなりました。

有害図書追放運動は、昔はPTAなどがしましたけども、現在はPAPS(ポルノと性暴力を考える会)ぐらいしかありません。しかも彼女たちは現在、AV強要被害で手いっぱいです。

AV出演を強要された彼女たち (ちくま新書1225)

AV出演を強要された彼女たち (ちくま新書1225)

 

とにかく男性オタクの発言力が強くなり、一方で専業主婦の数が少なくなり、PTA活動を支えられなくなりました。

女性読者や、子育て中の親御さんたちは「性差別的な本や良識に反する本を出版する出版社の本を買わない」という不買しかしないんです。できないですよ、忙しいですもの。せいぜいいいところ、アマゾンにレビューを書くぐらいです。少年Aの『絶歌』のアマゾンのレビュー欄にはたくさん批判が書かれています。

作り手側は性表現を過激にすることが職業研鑽とか、品質向上努力であると勘違いしているんだと思います。でも、良識的な読者は不買しているはずです。「本が売れない」という現象に、原因は多数あるはずなんですけど、性表現の場合は、不買しかできないんです。

表現規制ですが、例えば恋愛工学3コンテンツを東京都青少年健全育成条例にかけたところ、下図のようになりました。

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tsunamiwaste2016.hatenablog.com

全部網にかけるには改正が必要です。私が陳情文を書いて都議会に提出することも考えたのですが、それをやるとなると、また1か月位かかりますし、どうせ篠田博之さんや永山薫さんみたいな人が反対し始めるんです。

tsunamiwaste2016.hatenablog.com

たぶん、作り手側と話をしないといけないのです。いま出版業界でキーマンになっている人。困ったことにその世代の人って、紙じゃないと読まないんです。廉価な文庫にして、ISBNコードを付けて、書店にきれいなPOPとともに「はいどうぞ」とお膳立てするまで、「不都合な真実」を認めないと思います。ネット世代の女性の誰かが紙世代の出版人のおじいさんに対して、猫の首に鈴を付けなくてはならないんです。

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