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行動で愛を証明しよう

藤沢数希「恋愛工学」問題特設ブログ。性暴力・デートDV反対!主に書物の中の性差別表現について考えています。

性差別的な本の著者のまわりで起きていること~森岡正博著『男は世界を救えるか』

ジェンダー批評 有害図書 森岡正博 感じない男問題 表現規制 ジェンダーフリー DV 出版倫理

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本の作り手の人(編集者等)に側に考えて頂きたいので、性差別的な本を書く著者のまわりで、彼らの本というものが、どのように周りの人(女性)を傷つけているか、問題提起の意味で本エントリーを書きます。

鶉まどかさんの本に、宮台真司(と思われる男性文化人)が若い愛人に自著の原稿の下読みをさせて、マインドコントロールをしている、という指摘を見つけました(P.9)。

私も森岡さんとの関係において、同じような経験をしました。

(写真はイメージです)

 

この歳になって思うのは、宮台真司岡田斗司夫森岡正博・藤沢数希という人々は、なぜか十代二十代の若い人のところに行って、ラディカルな極論を言いたがる人だということです。例えば宮台の本のアマゾンレビューを見ると、子どもを持つ親世代の読者は批判的なレビューを寄せています(『14歳からの社会学』のあるレビュー)。

森岡さんの本も、上の年齢層からは、偏っているというレビューが寄せられています。彼らの言っていることが正しいのではなく、この人たちは若者相手に極論を語りたがる言論人だということです。

年齢を重ねると、彼らの極論に対する批判能力を持てるのですが、若い読者は、まだ恋愛や性に対する健全な判断能力が形成されていませんので「そうかもしれない」と影響を受けてしまいます。

私の20年前の経験を思い出すと、森岡さんは他の女性のことを私にしゃべるんですけども、私のほうは初めて交際した相手で、比較対象がないので「恋愛ってそんなものなのかな……」と素直に信じてしまいました。

今回思い出してみて、人から「それって異常じゃない?」と指摘されて、初めて自分がデートDVをされていたという被害認知をしました。

こんなことがありました。森岡さんは『男は世界を救えるか』(筑摩書房)という本を1995年に出しています。私は当時、この本を著者献本で頂きました。

男は世界を救えるか

男は世界を救えるか

 

筑摩書房から自宅宛に届いた書籍小包を開き、私は読んでショックを受けました。男目線のルッキズム(容貌による差別、外見至上主義)むきだしの極端な内容でした。私は傷ついて、「私は美少女じゃない」と本人に直球でぶつけて痴話げんかした記憶があります。後から聞いたところによれば、本書は、著名な女性フェミニストから絶交を言い渡されたといういわくつきの本だそうです。

下記著者サイトによれば、3500部刷って、まだ在庫があるようです。

森岡正博・井上章一『男は世界を救えるか』(生命学ホームページ)

最近再読したのですが、この年齢になってから読むと「なぜ編集者はボツにしなかったのか?」と感じる、ろくでもない内容です。おっさん二人(森岡・井上章一)が、てめえの女の好みを勝手気ままに喋っているだけであり、「スナックに行って飲み代払って話せ」というロッカールーム・トークです。

森岡さんの本の特徴というのは、本来であれば、森岡さんがお金を払って人様に聞いて頂くべき話を、なぜか本にして、人様から金を取ろうとするところです。

『感じない男』で告白されている「12歳の少女を孕ませたい」などいうと精神病的な妄想は、本来なら、森岡さんが臨床心理士にカウンセリング料を支払って聞いてもらう筋の内容です。今回さらに私の告発によって「妄想ではなく、実際にリアル十代にデートDVしていた」という自慢話を、だまし討ち的に読者に「妄想」として読ませ、調子に乗ってブログを12年もやってた、という最悪なオチがつきましたが。

tsunamiwaste2016.hatenablog.com

 さて『男は世界を救えるか』という本において、彼が熱弁するところによると「処女」「少女」は別概念であり、彼は「処女」はどうでもいいらしいんです。そうではなく、”かわいらしくって、性的に未成熟な「少女」”が大切らしいんです。さらに「乱倫を極めた少女」という別の謎概念があり、その上に”性的な成熟をものにした「母」”という別カテゴリーがあるそうです。

まるで昆虫採集マニアの少年が、標本コレクションの蝶について熱く語るのを聴いているようです。

どうも国際日本文化研究センターという当時のお勤め先は、こんなことばっかり考えている変人の集まりみたいです。春画の研究をしている人がいると聞きました。『少女民俗学』(光文社)の大塚英志もここの研究員です。

当時の私は本書を読んで「私が若いから知らないだけで、世の中にはそういう概念があるのかな」と素朴に思っていたのですが、今考えると、ただ彼らは観念操作で遊んでいただけであり、現実の女性にとってはモラルハラスメントです。

感受性というのは、男性より女性のほうが鋭い傾向があります東日本大震災の時に、テレビ局で津波に流される被災者の映像を処理していた、テレビ局の女性がPTSDになったというニュースがありました。一般に男性より女性のほうが感受性が強いです。

www.zakzak.co.jp

森岡さんは関係嗜癖(セックス依存・DV加害者)なので、自分の我を通そうとします。当時の上長は河合隼雄であり、日本の心理学の元締めです。私は森岡さんからフロイトの『精神分析学序説』などを勧められて読みましたが、今から考えるとあまり関わるべきでない危険人物だったということになります。

こんな本に、山折哲雄が「うちの研究所の問題児二人だ」と好々爺な解説を付けている。えぐい内容にも関わらず、なぜか装丁はかわいい。1700円ですが、誰もこんなもの買いません。当時の編集者はアイドル本を作ろうとでも思ったのでしょうか?

困ったことに、森岡・宮台・岡田斗司夫はネット世代の人です。普通は異性と知り合う際は、会社とか学校とか、なんらかしがらみがあって知り合います。あるコミュニティの中で、ひとりの男性が複数の女性とつきあっていたら、「おまえいい加減しろよ」と周囲から疎外されます。また女性のほうも「あいつは女ったらしだ」などという噂を耳にして、それを聞いて「どう距離を取るべきか」検討します。

しかし、彼らはメディアを使って相手の女性を一本釣りする。こちらからすると、彼らの人間性を知る判断材料は、肩書と本しかないんです。

この『男は世界を救えるか』という本は、森岡さんのビブリオグラフィーの中では、いちばん最初に登場した「男性学」の本です。それまでは真面目な学術系の著書ばかりでした。私はあまりのギャップに驚いた記憶があります。

また、男性文化人側と少女側はネットで直接やりとりしていますので、少女のほうの保護者は、関係に介入できない。私の母が「森岡さんに会いたい」と介入しようとしたのですが、森岡さんが断ったということがありました。当事者間でトラブルになったときも、男の方がメールをブロックしてしまえば、もう弁護士を頼むしかないんです。岡田斗司夫の時は、女性側の親御さんが弁護士を頼んでいました。

現在は「未成年の性の自己決定権」は18歳ということになっており、青少年保護育成条例等でも、淫行罪は18歳で線引きをされています。その「自己決定権」の内容を定義するのが、まさに森岡さんたち倫理学者の仕事なんです。

同じ倫理学者でも、加藤尚武さんは「未成年の性の自己決定論というのは子供の言い分であって、大ジャーナリズムの見識ではない」とバッサリやっています。

さて、鶉まどかさんの事例では、宮台(と思われる文化人)は一本釣りした若い女の子に自著の下読みをさせ、洗脳して取り込むという手口を使っており、どうも日本全国に愛人がいるようです。

私も森岡さんから『宗教なき時代を生きるために』(法蔵館)の下読みを頼まれました。彼の著書のあとがきを見ると、いつも女性名の献辞が複数人見つかりますが、私と同じような関係の人が含まれていたんじゃないでしょうか?

私の目には、出版社は、彼らが教祖を務めるセックス教団を維持するための教典を、せっせと刷っているように見えるんです。3500部刷って、在庫があるんですから。

圧倒的な力の差です。彼らは圧倒的強者であり、私たちは圧倒的弱者です。そこで本来批判能力を最初に発揮すべき出版社がジャーナリズムを欠いたまま、漫然と本を出してしまっているとなると、もう止める人は誰もいません。

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都道府県が青少年健全育成条例有害図書(いわゆる18禁)に指定するためには、①業界側の自主規制団体が審議するか、②あるいは青少年健全育成協力員というボランティアの方が「書店やコンビニの店頭で」発見した出版物を審議会にかけて、初めて指定されます。

ですが下読みでしたら、それよりずっと上流工程です。この『男は世界を救えるか』という本は、今回の『感じない男』と同じ筑摩書房が版元ですが、この件があったので、私は今回「怒らないといけない。今回こそ出版社の中の人ときちんと話さないといけない」と思って、抗議しています。

tsunamiwaste2016.hatenablog.com

宮台真司の場合、読者が自殺しています。

調べてみて呆れたのですが、なんと宮台は、読者の自殺の原因を現代社会の生きづらさのせいにして、それをネタにして一冊作っています。呆れた商魂です。

美しき少年の理由なき自殺

美しき少年の理由なき自殺

 

しかし見方を変えれば、宮台の言っている「セックスで自己啓発をしよう」という珍説は空理空論に過ぎず、人生経験の少ない青少年が真に受けて内面化してしまうと、生きづらくなってしまう内容だということです。

下読みや著者献本という流通ルートは、青少年健全育成条例有害図書制度が介入できない流通ルートです。こうなってくると、危機介入できそうな大人というのは、出版社ぐらいしかないわけです。

私はこの年齢になったので、当時の状況を言語化できるようになりましたが、当時は初めて経験することばかりでした。 

森岡さんの本というのは、女性読者からは気持ち悪がられるそうです。『意識通信』の最終章(閲覧注意)や名古屋の妊婦殺しの話は、当時も怖かったです。彼は『感じない男』で女性憎悪を告白していますが、わざと女性を傷つける残酷な表現を使って本を書き、周囲の知人女性に読ませるということをしている悪質な男性だったのではないかと、ようやく客観視できるようになりました。

無痛文明論』でも、女性にDVをして、相手女性が共依存から這い上がれないという過酷な状況にあるにも関わらず、追い打ちをかけるようなことを綿々と書いています。幸い、この本はトランスビューというマニアックな出版社から本(3800円)であり、普通の書店では扱っておらず、マニア以外は買いません。

エログロナンセンスの強いコンテンツは、

  1. 作り手の判断でボツにする
  2. 著者に書き直させる
  3. 装丁を工夫する倫理学「不快物非公開の原則」というのがあり、ポルノは、見たくない人に配慮してフィルムカバーを付ける必要があるそうです。『男は世界を救えるか』という本の装丁は可愛いかったので、私は「愉しい本なのかな」と思って読んで傷ついた)

等して、編集者のところで、市場に出まわらないよう努力をしてもらわないと、私たちとしても避けようがないんです。避けるためには「書店に行かない・本を読まない」という対策しかできません。