行動で愛を証明しよう

出版倫理と性表現について女性読者の立場から考えています。性暴力・DV反対!もっと日本が結婚・子育てしやすい国になりますように。

12/22付週刊文春報道について

昨日発売の『週刊文春』(12/22号)に下記の記事が掲載されました。
●〈千葉大集団強姦〉主犯が私淑した“外資系ナンパ師”

ch.nicovideo.jp

初めて恋愛工学「問題」が活字になりました。書いてくださった記者の方、ありがとうございます。活字になって世の中に広く知られるということは非常に大きな意義があります。

今回千葉大医学部の集団強姦事件の主犯格の男が『週刊金融日記』の読者だったことが判明したとのことで、これはひとつのファクトです。
先日のシンガポール最強ナンパ師@Pussy931によるハロウィンの準強姦の共犯者公募事件に続き、二例目になります。
一般的に性犯罪は暗数が多い、事件化する件数と実際の発生数の間に差異が大きいと言われています。今回報道された件は氷山の一角でしょう。私も読者らしき男性から被害に遭いそうになった経験があります。この読者コミュニティは一斉摘発すべきです。

この文春の報道に対し、著者の藤沢数希は、

blogos.com

というエントリーを発表していますが、言い逃れに終始しているという印象です。

『週刊金融日記』は、内容は「ナンパの声掛け手口マニュアル」ですが、「女性の心をつかむ秘密テクニック」とされる肝心な箇所(セックストリガー理論)がサイコパステストになっており、共感能力が欠如した男性読者は誤読しやすい、また誤読したときにレイプを誘発する書かれ方をしています。

tsunamiwaste2016.hatenablog.com

私はこの『週刊金融日記』という電子書籍自体、公序良俗違反だと思います。治安悪化を目的としており、悪質です。『WELQ』同様、記事は直ちに非公開にするという判断を取ったほうがいいと思います。また警察・行政・議会などの権限で、著者に事情聴取すべきです。やっていることが犯罪者です。読者コミュニティについても、一斉摘発したほうがいいでしょう。たぶん、愕然とするような実態が露わになるでしょう。

今までメディア効果論については諸説ありましたが、デートレイプの声掛けマニュアルを発行して実際に読者に犯罪を起こさせるという形で、藤沢数希は正面突破しました。

インターネットは、現代社会にバラ撒かれたアヘンである。|IT革命と恋愛市場の変相――藤沢数希インタビュー|藤沢数希|cakes(ケイクス)

この記事などを見ても、藤沢数希は明らかに表現規制賛成派です。私は世界的に報道されるべきニュースだと思います。研究者等が、恋愛工学の伝播推移と実際の非行行動についてデータを採ったほうがいいと思う。例えばトリケラスクリプト(「かわいすぎてめっちゃむかつく」という有名な口説き文句)がどのように伝播していったか、ツイッタービッグデータを分析すれば可視化できるはずです。

そして、なぜ東京都青少年健全育成条例有害図書(東京都の場合は「不健全図書」と呼びます)制度に今までひっかからなかったのか。
現行の条例では、東京都青少年健全育成協力員というボランティアの方が都内の書店・コンビニなどをパトロールし、問題のある書籍を東京都青少年課に連絡(都民の申出)し、審議となるそうです。しかし電子書籍の場合、流通経路が違い、書店等には出回りませんから、このやり方では発見できません。
では有害情報の通報経路はというと、私は実際昨年夏、インターネット・ホットライン・センター(IHC)に対し、『週刊金融日記』を有害情報として通報しています。しかし「有害情報に該当しない、買わない」という通報結果でした。IHCは2ちゃんねるなど無料の掲示板の書き込みは確認するが、電子書籍のような有価物の場合、購入できないようです。ここが抜け穴になってしまっています。
現在東京都青少年健全育成条例で不健全図書指定されるわいせつ表現の程度というと、審議会の議事録などを参照しますと、例えばエロマンガで「男性器のぼかしの輪郭が鮮明なのでわいせつである」等という判断がされているようです。これと比較して、実際に読者がかなりの割合で犯罪行動を起こしている『週刊金融日記』が野放しにされているというのは、明らかにバランスを欠くと思います。もっと実態に即した法制度にすべきだと思います。

今年キャンパスレイプが続発していますし、都内の性犯罪件数も急増しています。これに対し、警視庁が12/5に有識者研究会の初会合を開催したのですが、都市工学者が呼ばれている。おそらく交通警察と同様、「今年は交通事故発生件数が多いから、スピード違反しやすい箇所でネズミ捕りをして、検挙件数を挙げよう」というような地域防犯視点の発想と思われ、結論としては「防犯カメラを増設しよう」というものになると推測されます。このような研究会は人選の時点で結論が決まっていることが多いです。
私はまるで警察がインターネットという「不都合な真実」から目をそらしているように見えます。
性犯罪に関しては従来、痴漢は電車、ロリコンはマニアの世界、セクハラは企業内というふうに、別々の場所に別々の加害者がいました。しかし世の中のIT化が進み、加害者たちが集う「ロッカールーム」は一つになりました。女性蔑視的な書き込みには同じ価値観の男性が集まり、相互に悪影響を及ぼすようになりました。いまやロッカールームは、ツイッターハッシュタグ「#恋愛工学」や「逆さ鳥」(盗撮の隠語)、2ちゃんねるの「もてたい男」板です。そこで防犯活動をすればいいのです。

繁華街をパトロールする地域防犯制度と違い、インターネットをパトロールするサイバー防犯ボランティア制度が未整備なので、ネットの中の虞犯少年の更生も効果的にできていません。非行がそのように助長されるならば、啓発も同じ方法でできるはずです。すでに、ネットの惨状を見るに見かねて防犯活動をしている女性有志の方もおられますし、ぜひ官民一体となって、積極的に取り組んでいくべきです。

今回、恋愛工学「問題」が活字になりました。文春さんが報じたということは非常に意義が大きいです。関係者にご連絡しますと「大変な問題になりましたね。ぜひ買って読みます」という回答を頂きます。後追い報道のお申込みなども頂いております。とにかく私は、恋愛工学のせいでお亡くなりになる人がでることをいちばん心配しています。すでに千葉大医学部の事件では、被害女性が嘔吐し、救急車を呼んでほしいと頼まれたにも関わらず、加害者男性は110番しなかったという、ぞっとするような報道がされています。はやく都議会やマスコミの責任でこの状態にストップをかけてください。

これから工学生たちは、彼らの親世代から白眼視されます。すでに慶大・千葉大の事件などで社会が性犯罪に厳しい目を向けています。どんどんネットの中の出来事をリアルに伝えていきましょう。

私はWELQと同様、『週刊金融日記』は直ちに非公開にすべきだと思います。著者は表現の自由や営業権を主張するかもしれませんが、犯罪を助長しているという点で人道的な問題が非常に大きい。当局の思い切った決断を望みます。

またこの件が、日本のIT政策の上で、ひとつの大きなターニングポイントになることを望みます。